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2008.07.14

異業種

 サッカー協会の理事に他種目から二人選出されました。クルム伊達公子さんと、平尾誠二さんです。二人ともテニス、ラグビーの出身でして、もちろんサッカーの経験はありません。私の知る限りでは、他種目から理事を入れるのはスポーツでは初めてではないかと思います。
 こういうのを見ると、サッカー協会というのは懐が深いなぁと思ってしまいます。

 自分だけで決めるのも重要でしょうが、自分と違う意見を取り入れるのも同じくらい重要です。自信を持つ事と、独善的になる事と、意見を聞く事と、他人に流される事。そのバランスを欠いてしまうと選択が偏り始めます。
 そういう意味で、理事という肩書き、外から肯定される事が多いのを踏まえれば、独善的にならないようにする事が非常に難しいはずです。それをわかっていて外からの意見を積極的に入れようとしているのならば、なんと先鋭的なというか、王道かと思ってしまいます。権力が暴走しないようにする装置を意識的に作っているのでしょうか。

 日本ではこういう事をするのは非常に難しく、抵抗があるのではないでしょうか。なにしろ日本にはディベート文化があまりありません。自分と違う人生を歩んでいる人と、物事をすりあわせたりする機会が日本では極端に少ない気がします。昔アメリカで、地元の大学生が開催したパーティーに参加した事がありますが、医者の卵の横にアスリート、スーツ、タトゥー、黒人、アジア人、隅にちょこんと私がいました。
 日本はよくわからないのですが、こんな機会はたぶん少ないでしょう。私がファンドと契約しただけで、驚いた人もいました。アスリートはこういうものという認識が、たぶん世の中にあるような気がします。

 人は地位が高くなったり、知識が増えると、経験が少ない人にはわからんよというところに行き着きがちですが、小難しい理屈が歴史上残った試しがありません。真実は5歳児に話ても、わかるはずだと思っています。
 素人に説明してわかってもらえない事は、大方本人が本質をわかっていない事がほとんどです。そこで自分の理解に原因を求めるのか、受け手の理解力に原因を求めるのか。ずいぶん未来が変わります。

 陸上競技も学ぶ所が多そうなこの試み、いろいろ気にして見ていようと思います。

2008.07.14 | 固定リンク | コメント (15) | トラックバック (0)

Comment

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日本は、歴史的に主従関係、家父長制度、軍国主義を経て今日に至ってるので、
特に上層部といわれてる人には、聞く耳を持たない思想が脈々と流れてますよね。
当然、庶民は意見を長い間、封じ込められて、無視されてきた。
普段、意識しないけどそういう文化的遺伝子が、うちうちで固まる組織を作ってしまうんでしょうね。

為末さんがおっしゃるように、外部の意見を取り入れるのは、正道から外れ無いための必要な装置のはずですよね。

サッカー協会は、懐が深いのか、切羽詰ってのこと(失礼ですよ)なのか、私には分かりませんが、喜ばしいことですね。

投稿者: 千葉サラダ (Jul 14, 2008 2:04:25 PM)

>小難しい理屈が歴史上残った試しがありません。真実は5歳児に話ても、わかるはずだと思っています。

残念ですが、必ずしもそうであるとは思えません。

他人に物を教える立場になるとよく分かるのですが、分かる人には何も教えないでも本当にこちらの言う事を理解してくれます。
また、他人の言っていることを理解しようとする気持ちも能力もない人には、何を言ってもまったくこちらの言っていることを理解しようとしないし、できないようです。
(自分の教える能力不足もあります)

為末さんの「説明すれば理解してもらえる」という考え方は、よくも悪くも、極めて日本的だと思います。

投稿者: シロ (Jul 14, 2008 7:55:07 PM)

サッカー協会の理事にテニスとラグビーの選手ですか!!!
異業種の意見を取り入れる試みはすごいですね
反対意見も多かったことでしょうが、
進化していくことは大切だと思います


凝り固まった考えでは良くなるものも良くなりません
柔軟な吸収力が進化の鍵ですね
でもどの考えを善しとするか判断が難しそう・・・・・

投稿者: とも (Jul 14, 2008 10:23:17 PM)

耳の痛い話でもありますね。いかに本質をつかみ噛み砕いた表現で話ができるか?いかに、それで納得してもらえるか??

永遠のテーマでもあります。言葉と技術が仕事なだけに。

投稿者: 141 (Jul 14, 2008 11:19:44 PM)

異業種の方が理事になること、いろんな意見があると思いますが、同じスポーツというジャンルなのでいいとこ悪いとこそれぞれ発見できるような気がします。そんな簡単なものじゃないかもしれませんが、こういう試みがスポーツ全体を盛り上げていけるようになればいいなぁって思います。

投稿者: あや (Jul 15, 2008 12:32:37 AM)

サッカー協会の理事長に、クルム伊達公子さんと平尾誠二さんと言った他種目の方が選出されたんですね。スゴイ。
理事という肩書きが先行し、独善的に成りかねない所、そのように外からの意見を積極的に取り入れようとする試みはほんと先鋭的で、とても面白いですね☆
>権力が暴走しないようにする装置を意識的に作っているのでしょうか。
フフ、ほんと、そうかも知れませんね^^。
日本は外国に比べると確かにディベートする機会が少ないからか、このような試みは何かしらの抵抗や戸惑いを隠せないのも事実あるのかも知れませんね。
他者を理解することは、自分をより理解でき、内にある真実もより色濃く見えてくるものなのでしょうか。
失いつつある日本の美学を持ち合わせながら、どこか型破りで、良い意味で悉く常識を裏切っていく変化や進化の中で、より美学が精彩を放ち、芽生え、気づき、生かされるようにも感じました。
なんでしょう、心髄にある日本の侍魂は不変であるように思います☆
これからのスポーツ、面白そうですね。
何よりも、為末さんの生き方そのものに大いに刺激を受けている者としては、
為末さんや、これからの陸上競技がなんだかとても気になりますけどね。
ワクワク^^☆

投稿者: karen-t☆ (Jul 15, 2008 3:49:59 PM)

つい先週、NHK(番組名は確認していません)をたまたま見ました。

先駆者がいないから
自分で1から開拓していく中で
「孤独だ」と言った言葉が
一番印象的で、
一番好きだった。

12日前にこんな状態じゃ・・・・・・・・100%無理。
勝てる理由がないよ・・・・・・・
無理だよ、為末・・・・・・・・・

と思いながら見ていました。


あのシーン、もう一度見たいな。。。。

投稿者: なお (Jul 15, 2008 8:40:16 PM)

全くその事に対して前知識のない人に、解ってもらう。。。

本当に難しいです。

難しいと感じる所が、まだ未熟なのですね…

投稿者: WING (Jul 15, 2008 9:01:10 PM)

これ読んで考えさせられました。

いろんな考え方を受け入れて見よぅって思います。

相手に対しても、○○はこうでなくちゃ、って勝手な固定観念もってきたし、
自分自身にもそうだった気がします。
あたし、これ読んで自由になった気がしました。

やっぱり為末さんは素敵です。

投稿者: さる (Jul 16, 2008 1:06:47 PM)

異業種の方と交流を持つことやそれに限らず1つの考えに懲り固まったり、似たようなタイプの人物だけで会社やましてや政治を運営するととってもやっかいなことになります。
ある県の今回の教育委員会の問題などもその1つではないかと思うのです。
1つの大きな方向性を打ち出してみなで協力していかなくては組織は成り立ちません。また動きづらいもにです。ですが色々な思考・工夫を凝らしていかなくてはならないのであって似たような人種だけで運営しては間違った方向に進んだ時に不思議な程誰も気づかずまた気づいた少人数はまったく身動きがとれずまた取ろうとも思わなくなるのです。
その現状をとある職場で私は垣間見ることがありました。切磋琢磨し伸びていこうと努力する人・会社があるなかでまったくそうではない人達を見た時のカルチャーショックといったらなかったです。。。
これも一つの社会勉強になり反面教師でもありますがやはり外からの風を入れる、新たな試みを付け加えるということは組織において大事であると思います。
月9(ドラマ)のCHANGEにあったセリフですがお互いが違うと言うことを認め合う、分かり合うまで話す。それはいくつになっても大事ですね。小学生でも大人でもこれは同じことです。子供の社会もある種、大人の社会の縮図なのですから・・・。
昔から私は色々と難しい話があっても根本は単純なことだと思っていました。原因と結果があってその答えはいつもシンプルだと。こじれた話の根源もささいなことだったりするんですよねいつだって。
物事の大事なことはわりとシンプルでそれでいてとってもあなどれない大事なことだと思うので小さい子でも理解できることが偉い人だとか大統領だとか関係なく世の中の大事なことだと私も思います。

投稿者: 麻衣 (Jul 16, 2008 5:02:58 PM)

いつも応援させて頂いております。
日本選手権での素晴らしいご活躍、テレビで拝見し、感動で全身に鳥肌が立ちました。

初めてこちらにコメントを書かせていただきます。

私は今、構想実現に向けて、『成功している未来の自分』をよりリアルに思い描き、イメージしながら、
そこから逆算して、『今』やるべきことを洗い出して、
一つ一つ、実行しております。

私が目指していることは
“こうあるべき”という画一的な型に、はめ込むことなく、各人の個性を活かし、能力を発揮し、社会貢献できる人間を目指す、学び舎です。

学問は学校や塾だけでも身につきます。
しかし人間は物事の本質を見つめ人生哲学をもって生きる努力をすることで、人生がより豊かなものとなるのだと、思っております。

人種・性別・年齢・身体障害の有無などの外的な違いだけでなく、価値感、宗教、生き方、考え方、性格、態度、などの内面にも違いがあるように、世の中には様々な人が居られます。

ここで学ぶ人々が、元気に、そして自信をもって
世の中に貢献してゆけるよう、人格形成のお手伝いをして
ゆきたいです。

乳幼児から高齢者まで、共に学べ成長してゆける道場。
外見上の違いや内面的な違いに関りなく、すべての人が各自の持てる力をフルに発揮して組織に貢献できるような環境をつくることを目指しております。

今後に向けて、コアになる部分をもっともっと明確にし、
軸を太くしてゆかねばなりません。
私の想いをこれから『標準化』しなくてはなりません。
自分自身、他人様から聞かれた時に、
理念のようなものをスパっとお応えできるように!
そして、スタッフが増えて行った時にも
軸を共有してゆくために!
いわゆる『セリフ』というか『台本』づくりをしてゆかねば
なりません。

為末さんのブログでのお言葉
『真実は5歳児に話ても、わかるはずだと思っています。
素人に説明してわかってもらえない事は、大方本人が本質をわかっていない事がほとんどです。そこで自分の理解に原因を求めるのか、受け手の理解力に原因を求めるのか。ずいぶん未来が変わります。』

ここにとても共鳴いたしました。
私はまだまだ訓練が必要です。何度も何度も繰り返し、
自分が大切にしていること、目指していることを言語化して
想いの本質的な部分を人様にお届けできるよう、努力を続けます。

成功している未来の自分・・・映像をリアルにイメージして
アンカリングする。訓練を重ねて、より強くイメージを発火できるようになりたいです。

深い学びを頂きまして、ありがとうございました。

今後とも宜しくお願い致します。

投稿者: 万來舎 (Jul 16, 2008 11:54:38 PM)

為末さん こんにちは。
今日から合宿ですね。頑張って下さい(*^_^*)。楽しみです♪。

投稿者: なかむら (Jul 17, 2008 11:59:01 AM)

わかったつもりでいたり、知っているつもりでいたりする人が、一番厄介です。

異業種の人を入れたのは、きっと、こね、かね、ねまわしが多いから、クリーンにしよう。そう思い、実行したのだと思いました。

投稿者: 4090 (Jul 18, 2008 5:14:33 PM)

為ちゃんの「涙」が見たいです~

投稿者: なお (Aug 14, 2008 6:31:17 PM)

為末さん、
あなたはもう大人です。

自分がどう思われるか、
自分をどう見せるか、
という事にとらわれるのは、もうやめるべきです。

観客席で涙を流すあなたの涙は、
一流アスリートの涙ではなかったです。

画面の中の熱演する俳優の涙と同じ色をしていました。


これからも応援しています。

投稿者: 玲 (Aug 25, 2008 9:38:03 PM)

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