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2008.02.16

合宿

 ご存じの通り、11日から14日まで合宿をしていました。内容は午前中は芝生で走って、午後からは室内で補強運動や、もう一回走ったりしました。4人で行ったんですが、けがもなくなかなか順調に終えたのではないかなと思っています。

 昼間は練習時間でしたが、夜はちょっと勉強会のようなものをやりました。3泊しましたから、3回完結の勉強会です。第1回から順に、現状認識・目的、戦略戦術、競技に落とし込む。というものです。

 私が中学1年生の頃から勉強にまったく興味がわかなくなった理由に、疑問に思う前に答えが用意されているものがどうも性に合わなかったという事があります。これはこういうものでして、だからこうなってます。そういうのがなんとなくもぞもぞしてあまりおもしろく思えませんでした。その気質はまだ残ってて、よく調べもしないのに行動してトラブルに見舞われます。結局気質は治りませんでした。

 さて、そんな私ですので欲してもないのに、知りたがってもないのに教えられるというのがどれだけ苦痛かよくわかってるつもりです。なので、まずは疑問がわいてくる事をたくさんやりました。

 自己問答みたいなものです。なぜあんな行動をとったのだろうか。何に興味をもって、何が許せないのか。1日目はそういう事を理解できるようにやりました。それを踏まえて、戦略・戦術、それから具体的な方法論が2日目以降です。

 疑問に思えるかどうかというのは非常に重要で、疑問に思えば人は知りたくなりますが、そもそも疑問に思えていない事がほとんどではないかと思っています。不思議にも思わない、いつもやっているいつもの行動が自分の人生を決めています。人生を変えたいと思っているのに、なぜ毎朝同じ食事の内容で、同じ番組を見てしまうのか。そういうルーティン化されたものにこそ変化の鍵はあるのではないでしょうか。いちいち意味を探る事に疑問の種があるような気がします。

 オリンピックに出たいという選手が以前いましたが、国籍を変えるとは発想していませんでした。日本以外では簡単に出場できるような国がたくさんあったのにも関らず、それを考えた事もありませんでした。
 自画像の耳をうまく描けなかったゴッホは、自分の耳を切り落としました。そうすれば自画像に耳を描かなくていいからです。

 人は、目的を達成するための手段に知らず知らずのうちに、常識という枠で制限をかけています。
それは踏み越えたくない一線なのか、それともただ誰も考えていなかったからという事で考えていないだけか。よくよく考える事が大事です。
 なぜリンゴが落ちるのか。考え抜いた人にはそれすら疑問に思えるものです。

 という話をしました。自分にも言い聞かせています。 

2008.02.16 | 固定リンク | コメント (13) | トラックバック (0)

Comment

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全ての根源は疑問に思えるかどうかということなんですね。自分自身が全てを切り開くという作業は非常に苦しく困難でエネルギーのいる作業ですが、きっとその作業を行う事が生きてるという証になるのでしょうか。
私のような一般庶民でも、何かしらの疑問と、それを打ち破る行動自体が重要なのですね。
本日も勉強になりました。

投稿者: けんた (Feb 16, 2008 1:58:58 PM)

いつも、楽しみにしています
いままでいろんなスポーツ選手のお話を聞いて
為末さんが一番自分の考えに近いような気がします
いつも「うん、わかるわかる、なるほど!」って思っています
為末さん自身は、目標にしていたり、
近い考えの人はいますか?
また、機会があれば教えてくださいね
八王子の福島でした

投稿者: パワー (Feb 16, 2008 2:18:21 PM)

疑問をもつ、、、、、、、、今年から大学に通う僕もいろんなことにいちいち突っかかっていきたいなと思いました。(ケンカするという意味ではなく 笑)           というかいろんなことを疑問に思える眼を育てて行きたいものです。

投稿者: dig (Feb 16, 2008 6:31:47 PM)

いちいち考えるということが大切なんですね^^
でも考えすぎて脚を切り落とさないでくださいねw

投稿者: まさひろ (Feb 16, 2008 7:15:49 PM)

疑問を持つことは簡単なようで案外難しいですね┐('~`;)┌

日常を当たり前に受け入れてしまっています;;


投稿者: とも (Feb 16, 2008 7:21:58 PM)

僕の学校も先日に合宿を開きまして、夜は皆で陸上に対する考えや理論について語りました。皆それぞれ自分の理論や考えを持っていたのは良いんですが、自分の理論は間違えているんじゃないかなという疑問を持つ者は一人もいませんでした。自分の今まで信じてきたやり方を自ら否定するのは、難しく受け入れがたいものだと思いましたが、為末さんの様にそれを乗り越えて試行錯誤を続けていくという姿勢を持つ人こそが、本当の意味で強い選手なんだと思いました。
僕もその姿勢を見習って先輩やトレーナーに言われることを鵜呑みにするんではなく、自分で考え取捨選択をしていこうと思いました。
次回の更新を楽しみにしています。

投稿者: タオパイパイ老師 (Feb 16, 2008 9:53:34 PM)

ゴッホのたとえ話でストンと腑に落ちました。
そっか、なるほど。
常識の向こう側にいってわかること、
見えるものがあるのですね。

投稿者: のん (Feb 17, 2008 12:03:44 AM)

初めてコメントさせていただきます。
為末選手の日記を読んで、ある言葉を思い出しました。「自分の中の常識があらゆる可能性をなくす」です。
自分にも、同じ大学の部の仲間がいます。時には、みんなで集まって意見を言い合う場を設けたいなと思いました。

ちなみに、先日旅行で黄金山に行きました。為末選手と、時は違えど同じ地に立っていると思い、嬉しかったです。
最後に、合宿お疲れ様です!!次回の更新をまた楽しみにしています。

投稿者: ヤス@大阪 (Feb 17, 2008 2:55:34 AM)

為末さんへ
為末さんのブログを見ると、なるほど!っと感心&関心の日々です。日々の生活に追われ、ルーティン化されているものを変えるということが無い。これでは、先には進めません。
 現在私が住んでいる県では、女子の陸上における力が低下しており、それを県全体で考えることが無く、どうしても専門でされている先生方の型にはまり過ぎているのではないかと疑問です。合同練習をして、指導者が意見交換をすることも大切だと思うし、選手にとってもいい刺激になると思うんです。 
 私は若輩者ですが、挑戦しようと思います。為末さんの言葉に後押しされることがたくさんあります。これからも、よろしくお願いします。
 まだまだ寒い日が続きますが、インフルエンザ・風邪等に気をつけてください。
 応援しています。

投稿者: 陸上命 (Feb 17, 2008 9:19:20 AM)

一つの大きな目標を持つ大さんならではの考えですね。
オリンピックに出るために、日本人の国籍を捨てる。
より納得する絵を描くために耳を切り捨てる。
目標を達成するために、どんな犠牲もいとわないというのは
男のロマンですね。むしろ、犠牲とは思わないなのかもしれませんね。

投稿者: ryota (Feb 17, 2008 12:39:12 PM)

どうしても2階に上がりたいと思へばこそ梯子が作れた。
どれだけその物事を思う気持ちが強いか?
思いが強ければ必然的に考えますよね。。。

投稿者: WING (Feb 17, 2008 2:57:35 PM)

為末さん、こんにちは。
なるほど、自己問答が大切なんですね。
当たり前になっていることに、疑問を持つ…なかなか気付かないところです。
何に興味を持っていて、どんなことに心が動かされるのかを点検する中に、変化すべき鍵があるんですね。

大切な目標達成のためには、常識の枠にとらわれず思い切ることも時には必要なんですね。
自分が思っている常識も果たして正しいのか…きちんと考えないといけないと思いました。
常に向上心を持ってある為末さんらしいお考えですね!
今回も気付かせて頂きました。ありがとうございます。

では、日ごろのトレーニング頑張って下さいね。
お疲れ様です。

投稿者: hiromi (Feb 18, 2008 5:53:31 PM)

何時もご苦労様です。

為末選手らしい知的な考え方ですね。

寒い時期なのでお体に気を付けてください。(^_^.)

投稿者: ムータン (Feb 19, 2008 1:57:02 AM)

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